ああ、面白かった。

ちょっと栞を進めるだけのつもりだったんだけども。
いつの間にか空は明るくて、鳥が鳴いている。
今頃は夢の中だったはずなんだけども。
腫れぼったい目と無精ひげと冴えた意識でこの体たらく。

これだから終盤に差し掛かったミステリはタチが悪い。
回答どころか解説だの後書きだのまで読んでしまわなければ眠れないし、
読み終わってみれば、自己採点が脳みそで始まるので眠れない。

ホットミルクでも飲んで眠気を誘えば良いのに、
チョイスはホットコーヒーとチョコレート。
カフェインと糖分はいつだって思考の友だが、睡眠とは縁遠い。
これにニコチンが輪に加わると、もはや疎遠ではなく無縁になる。

おまけにこの状態になると、本当に取り留めのない事を考えるようになってしまうのが、さらに悪い。
例えば、そう、俺の日記のタイトルって、「ああ」とか感嘆詞を使う事が多いなとか。
もうストックの小説が二冊しかないから、また何か買っておかなくてはとか。

今日から週末。
忙しいのは分かっているので眠りたいのだけれど。
面白かったから、まあ、今日がしんどくてもいいや。

大なり小なり、刹那的な快楽で道を選ぶなぁ、自分。